
街を歩いていると、「撮らせてほしいなぁ」と思う人に、たまに出会います。
でも、そう簡単に声をかける勇気は出ません。
街で人を撮りたいという気持ちはとても強いけれど、知らない人にカメラを向けられたくない気持ちも、よくわかるんですよね。理想は、相手がカメラを意識していない自然な瞬間を撮って、あとから「実はこんなの撮ったんだけど、もう少し撮らせてもらえませんか?」なんて、うまく話ができること。
この日、ロンドンの古書店でこの方に出会いました。旅先だったから、いつもよりほんの少しだけ勇気が出ました。でも、やっぱり店内でいきなりお願いするのは難しい。どうしようか悩みながら、棚をうろうろした末に、中古の写真集を衝動買いしました。まあ、モデル代のつもりで。
──そして、撮らせてもらえたのがこの一枚です。
まるで映画に出てきそうな雰囲気で、とても魅力的な方でした。
ただ、やっぱり正面からカメラを意識してもらって撮った写真って、どうしても「作品」としては難しい。
できれば、他のお客さんと話していたり、本を眺めている自然な瞬間を撮れたらよかったなぁと思います。
自然な雰囲気の中で撮るポートレイトって、本当に難しいですね。
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