
いつもはモノクロばかりの僕が、2018年のロンドンで久しぶりにカラーでシャッターを切った。
そのきっかけは、かつてライカのスタッフの方が口にしたひと言──
「ヨーロッパのカメラは、ヨーロッパの“目”に合わせて作られているんですよ」
旅先の光が教えてくれたその意味を、
M240とともに追いかけた記録です。
ロンドンの夏は、意外にも光に満ちていて、
その穏やかさと曖昧さが、このカメラにはよく似合っていた。
派手さも強調もない描写。けれど、あとからじわじわ残る色。
「映え」から距離をとったこのニュートラルさが、
かえって印象に残ったのかもしれません。

[撮影時のカメラ設定について]
僕がM240でカラーを撮るときは、露出補正を-0.3か-0.7に設定して、それ以外は基本的にデフォルトのまま使っています。
このカメラが持つ「素直な色」をまずはそのまま受け取りたいからです。
あとからRAW現像で整えるにしても、“素の色”を見てから考える方が自分にとって扱いやすい。
そして何より、M240の色には「光をそのまま差し出してくれる」ような誠実さがあって、
それがこの旅にはとても合っていると感じました。

📷 使用機材:
- Leica M240
- 7Artisans 50mm f1.1
- RAW撮影 → Lightroom現像
📘 この記事の元になった、ちょっと深めのエッセイをnoteで公開しています。
旅と光と色にまつわる、すこし個人的な記憶の話です。
7 artisans 50mm f1.1の他の写真はこちらから
©︎All rights reserved.
コメント