再びカメラはM240に戻り、レンズは前回と同じNokton classic 35mm。
新緑が美しい木をぼかして撮りたいなぁと思ったら、手前に不思議な輪があったので、そこにピントを置いてパシャリ。再びレンジファインダーに戻っているので、どれくらいボケるかは想像しながらの1枚でした。(この輪が何なのかは、分からないまま帰ってきてしまいました。)
モノクロとは言え、新緑に柔らかい光が当たる様はとても美しくて、この季節じゃなきゃ撮れないシーンでした。絞りはf1.4です。街中で撮っても、自然の中で撮っても、このレンズのこれくらいの距離感でのボケは優しくて好みなのです。特にモノクロにするとアンティークな感じがよく出るように思います。
写真にハマり始めた頃、ネットでたまたま見たモノクロの木々の写真に惹かれてから、同じような写真を探しては眺めていた時期がありました。誰の作品かも分からないものや、アルヴィン・ラングダン・コバーンの作品などを眺めては、どうやったらそんな風に写るのかと不思議でなりませんでした。しばらくすると都会的な写真に惹かれるようになって、あまり見なくなりましたが、その頃眺めた森や木々の写真がボケや陰影の美しさを知った最初だったかもしれません。
未だに当時眺めた写真たちのような美しい陰影もボケも出せていませんが、頭の中にある写真たちのイメージに近づこうと知らず知らずに工夫しているのかなと、後から自分の写真を見て気づくことがあります。撮影方法については自己流なので、いつまで経っても憧れの写真たちには追いつかないかもしれませんが、試行錯誤の中で偶然うまくいくことがあると、何か発見でもしたように嬉しくなるものです。そんなことも写真を続けている理由の一つなのでしょう。本当はちゃんと習った方が早いと思いますけど。
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