
あなたのデバイスではこの写真がどのように見えているのでしょうか。このような暗い写真は本来は1人で見てこっそり喜んでいれば良いのだと思います。画面の設定が暗めの方にはほとんど何も見えないでしょうし、明るい設定の方にはただのつまらない写真でしょうし。写真がプリントをして見るものだった頃は、皆共通の写真のイメージを共有できたのでしょうか。だとしたら、随分羨ましいですね。
さて、要らぬ前振りを書いてまで載せたかったのは、ズマールって結構オールマイティになんでも撮れるレンズだと感心したからです。もっと出番が限られるレンズだと思っていました。例えばレンズに強い光が入ったら真っ白になるのかと勝手に思い込んでいましたので、天候や時間によって使える時ばかりではないと。
この写真はf16まで絞って撮ったものです。なるほど、絞ればしっかり写るんですね。何を今更!という声が聞こえそうですが、本当に感心しているのです。
雲に覆われた冬の太陽とはいえ、15時ともなればそれなりに強い光です。それが、雲の掠れた感じや、太陽光が雲に当たって滲むように広がっている様子など、ちゃんと写るだけでなく情緒すら感じます。手前にシルエットで浮かぶアンテナが、どこか孤独な雰囲気を醸し出していて、なかなかいい味を出しています。実際にはずっと明るいのに、太陽の明るさに露出を合わせた結果の暗い空ですから、正確に描写してるわけではないのですが、そもそも正確な描写なんて求めていませんので。見たまんまではない写真が飛び出してくるのも、レンジファインダーの醍醐味ですし。
時間ができたら、プリントしてみようかと思います。その前にレタッチで雰囲気をもっと出してみるのも良いかもしれません。ズマールはなんでも撮って良いレンズのようです。もっと色んな場面で使ってみようと思いました。
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