
2021年に生産終了となった富士フイルムのPRO400Hのブローニーフィルム。なぜか父が数本持っていて、「使っていいよっ!」と軽い感じでくれました。僕も詳しくないので、「ありがとう!試してみるね」と、気軽に受け取ってそのまま横浜へ。
山手の西洋館を巡りながら、夕方の光を入れて撮影してみました。実はフィルムよりもMAMIYA C330の使用感を確かめたくて、ボケや逆光の写りを試すような撮り方ばかり。正月に撮ったフィルムを、あまり期待もせず今さら現像したのですが…

ところがこれが、思っていたよりずっと良い写り!
逆光の厳しい光の中でも、葉の瑞々しさがちゃんと残っていて驚きました。1枚目の石垣の質感もきちんと描写されていて、さすが富士のフィルム。
現像してからようやくこのフィルムについて調べてみたら、「あらら、そんなに愛されていたフィルムだったの?」と今さら納得。もっと早く使ってみればよかったなぁ。

とにかく逆光ばかりで撮っていたので、もっといろんな光で試せば良かったと少し後悔。12枚中ほとんどが似たような光の条件です。
調べてみると、PRO400Hは人の肌がとてもきれいに写ることでポートレートにも人気だったとか。……1枚も人物、撮ってません(涙)。もったいなかった!

最後は古い金属のベンチ。表面の劣化した質感がとてもよく出ています。このベンチは同じ日にM240とズミルックス50mmでも撮っていたので、そちらの写真も一緒に貼ってみます。

まず目につくのは、色味の違い。PRO400Hは明らかに緑が強く、それが逆に独特の魅力になっています。一方、M240+ズミルックスは夕日の赤味がしっかり反映されていて、全体的に温かみのある仕上がり。
どちらも良い写りですが、PRO400Hの色の個性の方が印象に残るかも。
こうして比べてみると、M240とズミルックスの組み合わせは素直で透明感のある写りなんだなぁと改めて実感。クセが少ない分、使いやすいコンビですね。
さて、僕が今回使ったPRO400Hですが、後で知ったところ、プロの写真家さんたちにもすごく人気があったフィルムだそうです。特にポートレートで人の肌が滑らかで綺麗に写ると評判で、少しクールな緑や青の独特な色合いも特徴だったみたいですね。ISO400で扱いやすく、今回使ったブローニーだと粒子もさらに滑らかになります。富士フイルム独自の技術(第4の感色層とか!)も使われていたそうですが、残念ながら原材料の問題もあって2021年に生産終了してしまいました。いやはや、本当に貴重なフィルムを使えてラッキーでした。
ポートレイトを撮っていないことが心残り…もう1本くれないかなぁ。
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