ピンボケカラー ノクティルックス 50mm f1.0

夕日と自転車
M240 / Noctilux 50mm f1.0

写真展まで、いよいよあと1ヶ月ほどになりました。
とはいえ、まだセレクトがすべて終わったわけではなく、いまだに写真を取っ替え引っ替えしています。

まず、テーマやステートメントに合わない写真は使えないので、古いファイルを見返して「いいな」と思っても、そもそも選考対象にさえならないものがたくさんあります。
その他にも選外になる理由はいろいろあって、たとえば今回はモノクロ中心の展示を考えているため、カラーで撮った写真はほとんど残らないことになります。
ただ、たまに「これはカラーで撮ったけど、モノクロに変換したほうが良いかも」と思う写真もあって、そういう意外性は面白かったりします。

ショップの入り口
M240 / Noctilux 50mm f1.0

僕の場合、「決定的瞬間」を求めてシャッターを切るというよりも、どちらかといえば雰囲気重視かもしれません。とはいえ、それだけでは曖昧すぎるので、街を徘徊しながら頭の中で「光」「形(構図)」「人」「動き」と唱えて、撮るかどうかを判断しています(笑)。
「人」や「動き」については、そこまで優先順位が高くないので、無視することも多いです。
でも、「印象的な光」がまずあり、そこに「撮りたい形」があるかどうか、くらいの縛りは自分の中にあります。

ところが、カラーになると、これが急にいい加減になってしまって(笑)。
そもそも、なぜその被写体を撮りたいのかよくわからないまま、ついシャッターを切ってしまうことも多いです。
もともとカラー写真を撮ろうと思って街を歩くことは少なくて、モノクロのつもりで被写体を探している中に「これ、カラーで撮ったら面白いかも…」と思うものが紛れ込んできた時に、反射的に撮ることが多いんです。
瞬時に色の組み合わせを見つけるというスキルが、未だに身についていないんですよね。

ショーウインドウ
M240 / Noctilux 50mm f1.0

色に対するセンスのなさは、RAW現像のときにも感じます。
カラー写真のうまい人たちは、たとえば透明感のある青だったり、アンバー寄りの色味でノスタルジックな雰囲気を出していたりして、「いいなぁ」と思うのですが、いざ自分が同じように仕上げようとしても、なかなかうまくいきません。残念ながら。
そもそもデジタルだと色がいかようにも操作できてしまうのが、逆にややこしいところでもあります。
フィルムだったら、色味はある程度フィルム選びの段階で決まるぶん、悩まずに済むのかもしれません。まあ、言い訳ですが(笑)。

夕日のキラキラ
M240 / Noctilux 50mm f1.0

選外の理由として、縦位置・横位置の違いもあります。
今回は横位置である程度そろえることにしたので、縦位置の写真は自然と選べる枚数が少なくなってしまいました。

……そんなわけで、ここに載せたのは「使われる当てのない写真」たちです。
中でもカラーで、被写体というよりは“ボケ”重視で撮ったものたち。
ちょっとだけ、「好きだったのになぁ」と思う写真たちです。

まだまだ、そういう写真はたくさんあって、写真展の準備のついでに見つけたものを、ここに少しずつ載せて残しておきたいと思っています。

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