やっと、ズマールの面白さが少し見えてきた気がする。
描写の印象は違うけれど、どちらも確かにズマールだ。

1枚目は f2.8。
あえて開放の f2.0 は使っていない。ズマールは、どうも少し絞ることが多い気がする。
ズミルックス-M 50mm ASPH のように、何も考えず安心して開放を使えるレンズではないし、
ノクティルックスのように「何が何でも開放で撮ってやろう」という気持ちにもならない。
ズマールには、緩さがある。
少し絞っても、まだどこかふわふわしている。
その曖昧さが、このレンズの居場所なのかもしれない。
1枚目では、その不思議なふわふわ感が、うまく出てくれたと思う。
この場所に差し込む光を見た瞬間、「これはどう写るだろう」と直感的に思った。
木の枝をくぐり抜けて届いた夕日が、オレンジ色のギザギザを作っている。
しかも壁には、もともと石が埋め込まれているような独特の模様がある。
光と模様が、ボケの中でどう混ざり、どんな形になるのか。
正直、想像はできなかった。
それでも「これは良いボケが出るぞ」と、一人で勝手にワクワクしていた。
傍から見たら、少し変な人だったかもしれない。
結果として、欲しかったボケの感じは、ちゃんと写ってくれた気がする。

2枚目は f4.0 くらいまで絞っている。
今度は、金属や壁の質感が、ボケずに、強く出てくれたら面白いと思ってシャッターを切った。
こちらも、狙いどおりだった。
どちらも好きで撮った写真だけれど、
「ズマールらしさ」という意味では、やはり1枚目のほうが少しだけ好きだ。
冬の弱い夕日は、すべてを照らすことはなく、すぐ消えてしまいそうで、
そのすぐ隣に、闇が静かに座っているように感じることがある。
そんな空気感は、ズマールだと写せる気がする。
このレンズは、光そのものよりも、
光が消えていく途中を写すのが、得意なのかもしれない。
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