新しい年のはじまりに、
二枚の写真を並べてみることにした。
どちらも、今日立ち寄ったカフェで撮ったものだ。
特別な出来事があったわけではない。
ただ、なぜか足が止まり、
気づいたらシャッターを切っていた。
その「なぜか」は、
いつも後から考える。
一枚目は、
古びた壁にかけられたハンガーと、赤い花。

その空間を見たとき、
時間が止まっているように感じた。
ただ、それは「今」で止まっているのではなく、
どこかの過去で、ふっと置き去りにされたような感覚だった。
感じたことを、
なかったことにしたくなくて、
少しだけ手を入れた。
やりすぎないように。
でも、出会った風景と感触を見て見ぬふりもしないように。
その間を探りながら。
もう一枚は、
やはりハンガーと、奥に人の気配がある写真。

こちらは、
あらかじめモノクロにするつもりで撮った写真。
こういう距離感や構図は、
長く写真を撮っているうちに、
自然と身についてしまったものだと思う。
だからこそ、
「少しマンネリかな」とか、
「誰でもやっているかな」とか、
そんな言葉が頭をよぎる。
それでも、
今の自分が落ち着いて立てる場所が、
ここにあることも確かだ。
何より楽しく撮っている。
写真を撮りながら、
自分は何が好きなのか、
何を撮りたいのか、
相変わらずよく分からなくなる。
便利なものが増えて、
できることが増えた分、
迷うことも増えた気がする。
でも、その迷いを含めて、
今はわりと楽しんでいる。
「これは言い訳かな」と思ったり、
「ただ楽をしたいだけかな」と思ったり、
そんな自分を横目で見ながら。
2026年も、
答えを急がず、
迷いながら、
自分の感覚を疑ったり、信じたりしながら、
写真と向き合っていきたい。
変わりたいけど、
変われないかも、
今年もそんな感じですが、
どうぞよろしくお願いいたします。
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