人工から生まれる、小さな自然について

近頃、都会の中にも水辺が増えてきた。
人工的につくられた小川が流れ、
コンクリートの隙間に、水と光が入り込んでいる。

そこに植えられた木々は、
誰かに命じられなくても、ちゃんと育つ。
春に芽吹き、夏に葉を茂らせ、
秋には葉を落とし、冬には静かに耐える。

人がつくった「自然のような場所」に、
自然が自分の力で、本当の自然を重ねていく。

今日見た小川でも、
水底には落ち葉が静かに積み重なっていた。
いずれそれは分解され、
小さな命の循環を生み、
また次の季節へと受け渡されていくのだろう。

何十年か経ったとき、
そこはもう「人工の自然」と呼ばれないかもしれない。
ただ、そこに在る風景として、
自然に受け入れられているのかもしれない。

人工から生まれ、
自然に育てられていく風景。
それは、自然の赤ちゃんのような存在だと思う。

だから僕は、
完璧に整えられた公園よりも、
少し未完成で、少し曖昧な水辺が好きだ。
成長して、変わる余地があるから。

そういう場所が、
街のそこかしこに生まれていけばいいなと思う。
人の暮らしのすぐそばで、
静かに時間を育てていく風景として。

落ち葉
M240 / Summilux-M 50mm f1.4 ASPH

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