ありがたいご縁があって、ハッセルの中判デジタル機hasselblad 907X & CFV II 50Cを触らせていただきました。写真を通したお友達(実際には人生の大先輩です)と話す時間は楽しいものですが、写真や機材の好みが近い方と話すのは尚のこと楽しいものです。今回はまさにそんな方で、僕が興味津々のハッセルの中判デジタル機を試させてくださいました!ありがとうございました。
当日はあいにくの雨で、試し撮りできたのはホテルのロビー周辺だけでしたが、貴重な体験でした。いくらネットに情報が溢れていても、実際に使ってみるのとみないのでは大違いです。以前はハッセルブラッドのお店が東京・原宿にあって機材の試し撮りができたのですが、そのお店が今年春に閉店となってしまった今では、実機に触れられるところは僕の知る限り見つかりません。高級カメラなので、量販店では大概はガラスケースの中に入っているのです。
さてこのカメラ、巷の評判では、
・デザインが格好良い、
・ハッセルのフィルムカメラと合わせて使えるので、ハッセルを使っていたならレンズ資産が活かせる
・ハッセルカラーと言えるほど色が良い
・ウエストレベルで撮れるのが良い
・オートフォーカスが遅い
・電子シャッターで撮ると動体が歪む(ローリングシャッター歪み)
などなど、良いことも悪いことも色々。僕が一番気になっていたのはローリングシャッター歪みだったのですが、使ってみた中では、マウントアダプターを必要としない純正のレンズであれば大丈夫なのかなぁという印象でした。未だよく理解はしていないのですが、要するに機械シャッターで撮影できる状態なら良いのかなということで理解しています。(もしも、僕の理解が違っているようでしたら、コメントなどでアドバイスをいただければ幸いです。)ただ、逆に言えば、ライカのレンズも含めて他社のオールドレンズを付けることも妄想している僕にとっては、今だ大きな問題点ではありますが。
それ以外でも色々と分かったことがありました。たとえば、デザインは格好よくてユニークですが、撮影する上では案外慣れれば使いやすい理に適ったデザインだと感じました。オートフォーカスについては確かに速いわけではなく、時には思ったところと別のところにピントが行ってしまうなど、使いやすいという感じではありませんでしたが、日頃マニュアルフォーカスで撮っている人にとっては全く問題ないし、目が疲れていて一時的にオートフォーカスを使いたい時などには十分ありがたいレベルのものです。確かに動き回る子供を撮るとかスポーツシーンで使うというカメラではないかもしれませんが。
色味については、カメラのモニターで見ても、家のmacで見ても、確かに良い印象を受けました。それだけにもっと色々な光の中で撮ったものを見てみたいと感じました。
さて、色味の話を持ち出して後で矛盾するようですが、僕の場合はどうしてもモノクロにすることが多いので、今回はRAWデータからモノクロームに変換し調整してみました。また、トリミングして正方形にしています。元々のセンサーの形は長方形で約4:3くらいの縦横比になります。Photoshopでトリミング後、Silver Efexでモノクロに変換しています。
RAW現像してみた印象では、中判だけにデータが大きく、トリミングするにも、編集するにも、ちょっとやそっとでは画質が劣化することはなく、扱いやすかったです。その一方で、どちらかといえば僕のmacとハードディスクの問題で、久しぶりにphotoshopが固まりました!写真のサイズは各社のカメラの進化に合わせて、どんどん大きくなる傾向があるので、カメラ以外の機器も整える必要がありますね。
以上、ざっとですが、初めてhasselblad 907X & CFV II 50Cに触れた印象を書いてみました。このカメラは、1枚1枚ゆっくり丁寧に撮りたい時には最高です。では街でスナップを撮るとしたらどうでしょう?瞬発力で撮るという感じではないので、多少写真が変わるかもしれません。でもそれは良い方向に変わる可能性もあるわけで、いつかは街中で使ってみたいカメラでもありました。
次は、一緒に触らせていただいたレンズXCD 4/45Pについて書いてみようと思います。
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